夏というのはやってきたと思ったら終わりますねー。みなさんはどんな夏を過ごしましたか?
ご時世的にあまりパーっとやれなかった人が多いんじゃないかと思いますが、こういう時に引きこもり属性は強いですね。
冷房の効いた部屋でマンガ読んだりするだけで満足できますからね。そこにアイスでも加われば、ほら、幸せの完成。
ちょっと前の話題ですが、金曜ロードショーで「となりのトトロ」を観ました。今年は2歳になるこどもと一緒でしたが、夜9時からの放送にもかかわらず、寝オチすることなく完走。トトロが出てくる場面では目をキラキラさせていました。
かれこれ10回以上は観てますが、見るたびに心に引っかかるシーンというのは変わってきます。
大学生、社会人と様々なステージで観ることで、感じ方が変わってきましたが、親として観たトトロは格別な味わいがありました。日テレさん。お願いです。毎年放送してください。
というわけで今日は好きなシーンを語っていきます。
お母さんの前で乙女になるサツキ
主人公のひとりである草壁サツキは「しっかり者の姉」として描かれています。
妹のメイのお世話をしたり、お弁当を作ったり。周りの大人たちにも礼儀よくせっしています。病気の母の代わりに草壁家の「母」としての役割も担っているのです。
小学6年生としては出来過ぎなくらいにしっかりしているサツキですが、物語の後半では無理をしている部分があらわれてきます。そこも見どころですね。
物語の前半、入院しているお母さんに会う際にサツキは乙女のような表情を見せます。
少し頬を赤らめて、照れてるような、甘えているような。
このシーンを見るたびになんだか胸がむず痒くなるんですが、親として改めてこのシーンを観ると色々と思うところがありますね。
こどものワガママに手を焼くこともあるけれども、決して聞き分けの良い子になってほしいわけではない。
願わくばワガママを受け入れる度量のある親になりたいものです。
メイのまっすぐな目
しっかり者の姉サツキとは対照的に妹のメイは甘えん坊に描かれています。基本的にはワガママを言う場面が多いです。まあ、4歳なので当たり前なんですが。
しかし、それはワガママというよりはメイのまっすぐさからくる行動です。
お母さんの入院が延びたことをきっかけにサツキと大ゲンカをするのですが、その後、入院しているお母さんに会いに行くことを決心します。
婆ちゃんに弱音を吐くサツキとは対照的に、迷いのない目でトウモロコシをもって駆け出すメイ。その目はまるで少年マンガの主人公のよう。
サツキの素直な気持ちを開いたり、トトロに出会うきっかけを作ったのはメイのまっすぐさです。
そんなメイの主人公っぽさがよく表れていて、これまたお気に入りのシーンです。
気まずさと優しさの混ざったカンタの「行こうよ」
もうひとり忘れてはいけない登場人物がサツキの同級生、カンタです。
「意地悪な少年」という第一印象から、最終的にはサツキに「カンちゃん」と呼ばれるほど親密度の高くなる羨ましいヤツです。みんなカンタ好きだよね?
「おまえんち、おっばけやーしき」や傘を差し出しながらの「ん!」など印象的なセリフの多いカンタですが、個人的に一番好きなセリフが「行こうよ」です。
サツキとメイの大ゲンカの後、取り残されるカンタとメイ。これは気まずい。友達の兄弟ゲンカってめちゃくちゃ気まずい。
かと言ってメイを置いていくわけにはいかない。そんな状況でのカンタのセリフです。
気まずさと優しさが混ざったか細い声。同じ状況にいたらこんな声がでるんだろうなぁという絶妙な声です。
ここの「行こうよ」を聴くために「となりのトトロ」を観ているといっても過言ではないくらい、このシーンが好きです。
あなたの好きなシーンは?
他にも中トトロが葉っぱを食べるシーンとかオススメはたくさんありますが、本日はここまでにしておきましょう。
きっとみなさんもそれぞれ好きなシーンがあると思います。細かいシーンの良さを語れるのもジブリ作品の魅力ですよね。
日々作品が生まれ、鑑賞が追いつかないくらいのこの時代で、同じ作品を何回も観るというのはものすごく贅沢なことです。
何度も観ることで新たな良さに気づくことができますし、自分の感じ方の変化自体を楽しむことができます。何度も観れる作品に出合えるのはラッキーです。
とりあえずかまいたち山内さんは早くトトロを観なさい。
本日はこれにて。
ありがとうございました。