子どもに読み聞かせをした絵本で気に入った「14ひきのシリーズ」を紹介します。
うちの2歳児は絵本の読み聞かせが大好きです。
絵本をトコトコ持ってきて「よむー?」ってかわいく聞かれたら、拒否する術はありません。
膝の上にのせてわが子のぬくもりを感じながら絵本を読むと心が洗われますね。
たまに疲れて読みたくないときもありますが、かけがえのない時間なので体力のある限り読むようにしています。
子どもって同じ絵本を何十回、何百回と読めるんですよね。
その集中力に感心しながら読み聞かせをするわけですが、大人でも何回も読んでいくうちに好きになる絵本もあります。
その中のひとつ、いわむらかずお先生の「14ひきのシリーズ」を紹介します。
主人公は森の中で暮らすねずみの一家。おとうさん、おかあさん、おじいさん、おばあさん、そして10ひきのきょうだい。
「自然」と「家族」をテーマに14ひきの生活が描かれています。
①いのちを見つける楽しみ
「14ひきのシリーズ」の魅力のひとつが、柔らかい雰囲気で描かれた自然風景です。
作者のいわむらかずお先生が移住した栃木県益子の雑木林が原風景となっているそうです。
トンボやバッタ、カエルといったおなじみの生き物たちはもちろん、むかごやちごゆりといった聞き慣れない植物たちも繊細に描かれています。
人間の目線では見逃してしまうような小さないのちも、この本ではねずみの視点をお借りして見つけることができます。
裏表紙にも様々な植物がのっていて、はじめて知るものも多く大人にとっても勉強になります。
散歩中に見た生き物を絵本で見つけると「てんとうむし、いたねー」みたいな感じで嬉しそうに教えてくれます。ホッコリ。
②ねずみたちのDIY精神
ワクワクポイントとしてねずみの家族たちのDIY精神があげられます。
ねずみの一家はなんでも作ります。
一作目の「14ひきのひっこし」で自分たちの家を作るところからはじまり、
「お月見したいなあー」
「よし、お月見台つくろう」
のノリでなんでも作っていきます。
「14ひきのシリーズ」は現在、
- ひっこし
- あさごはん
- やまいも
- さむいふゆ
- おつきみ
- せんたく
- あきまつり
- こもりうた
- かぼちゃ
- とんぼいけ
- もちつき
の12作がでています。タイトルをみると分かりますが、ストーリーはあくまでねずみたちの日常です。
ねずみたちは自分で作って、自分で採って食べて、様々な生き物と出会います。
ねずみたちのDIY精神からたくましく生きる力を感じとることができ、丁寧な生活の喜びが読んでいる方にもじっくりと染み渡ってきます。
③優しくリズミカルな言葉
絵だけではなく、優しくリズミカルな言葉も特徴的です。読んでいて穏やかな気持ちになれます。
言葉も絵を説明するものではなく、絵の中に入るきっかけになればと思って描いています。「だれ?」という言葉を投げかけると、子ども達はいつも以上に真剣に絵を見てくれるんです。
14ひきのシリーズ誕生30周年記念いわむらかずおさんインタビュー(1/3) | 絵本ナビ
より引用
多くの絵本と異なり言葉がページの下に書かれているのも、このような思いからだそうです。
せいや せいや、
きのこのみこし。
せいや せいや、
くりたけきょうだい。
せいや せいや、
かけごえ はねる。
童心社 いわもとかずお「14ひきのあきまつり」より引用
うちの子が気に入っているフレーズです。たまに思いだしたように言うときがあります。
リズミカルな言葉も多いので、印象に残りやすいのかもしれません。
親も真剣に楽しんで読む
絵本を読み聞かせする時のポイントは真剣に楽しんで読むこと。
集中せずに読むのは、子どもにとっても親にとってもマイナスです。読むなら、子どもより集中するくらいの気持ちで。
たくさん読んでいるうちに言葉の響きの美しさ、ストーリーの構成、作者の思いなど様々なことが感じ取れます。
楽しんで真剣に読むと童心に帰ることができますし、今流行りのマインドフルネス効果が得られるんじゃないでしょうか。(適当)
本日はこれにて。
ありがとうございました。