こんにちは。
キウイズムです。
プロ野球2018年のシーズンがいよいよ本日開幕となりますね。
われらがドラゴンズはいきなり開幕戦でセリーグ王者カープとぶつかります。
「今年は違うぞ」と思わせられる戦いを期待しています。
やられっぱなしはいかんよね。
本日はセイバーとドラゴンズ5回目ということでセイバーの総合指標ともいわれるWARのお話をします。
WARとは?
WAR(Wins Above Replacement)
「代替水準と比べてどれだけチームの勝利を増やしたか」
という指標です。たとえばWARが5.2だと
「代替水準と比べて5.2勝分の貢献をした」
と考えられます。MVPの選考や適正年棒を考える際に有用な指標です。
理解のためのポイントとしては3つあります。
①何勝分の働きをしたかを評価
②ポジションが違っても比較できちゃう
③代替水準とは?
①何勝分の働きをしたかを評価
セイバーメトリクスの指標では「得点期待値」の考え方をもとに
「何点分の働きをしたか」という数値を出すことが多いんですが、
WARはそれらをさらに計算し
「何勝分の働きをしたか」
という点を評価をしています。
②ポジションが違っても比較できちゃう
WARの特に優れている点がこの②で、勝利数を評価の単位として統一することによって
ポジションの違う選手や投手と野手の比較などが可能になります。
③代替水準とは?
これは間違えやすいポイントなんですが代替水準というのはリーグの平均水準ではありません。
代替水準とは正確に定義されているわけではありませんが
・最低限の年棒で確保できる控え選手のレベル
・得点率が平均の80%、失点率が平均の120%
・代替水準選手でチームを組むと勝率.300くらい
という基準です。この代替水準(リプレイスメントレベル)の考えはセイバーメトリクスでよく出てくるのでしっかり理解しておきたいところです。
WARの目安としては
0・・・1軍控え選手の壁
2・・・レギュラーの壁(リーグ平均レベル)
5・・・イケてる選手の壁
8・・・MVPの壁
みたいなイメージでとらえるとわかりやすいです。
WARの算出方法について
WARは算出方法が機関によってことなります。
米国では
FanGraphsが算出しているfWAR
Baseball-Referenceが算出しているrWAR
という有名な2つの算出方法があります。
*参照リンク WAR (野球) - Wikipedia
ここではDELTA社の算出方法を元に話をしていきます。
計算式は非常に複雑ですので、なるべく簡易に説明していきます。
詳細を所望の方は下記サイト(いつもお世話になっております。)に詳しくありますのでお手数ですがご覧になってみてください。
WARの算出:野手編
野手の場合は5ステップの計算があります。
攻撃指標のwOBAを元に球場補正をかけます。
2.走塁
盗塁・盗塁死、タッチアップなど
守備指標のUZRを使います。
4.守備位置による補正
守備が大変なポジション(捕手、二遊間)はプラス補正など
5.代替水準補正
1~4は平均との差をだしているので、代替水準との差を出すために補正をかけます。
これらの5項目からRAR(Runs Above Replacement)という
「その選手が代替水準とくらべて増やした得点」
を計算し、1勝に必要な点数で割り算することで
WARを算出します。
WARの算出:投手編
守備が関係ない与四死球・奪三振・被本塁打という3つの項目FIPを基本にさらにどんな打球を打たれたかによって評価するtRAで評価します。
また球場による補正や先発かリリーフかでも補正をかけて算出します。
2017年ドラゴンズとカープのWAR比較
それでは2017年のドラゴンズを見ていきたいと思います。開幕直前ということでカープの選手のWARとも比べていきます。例によって野手は100打席以上、投手は30イニング以上の選手を対象としています。
うーん、この戦力差。
WARでみてみると野手陣は20勝分以上、投手陣は10勝分以上の戦力差があるといえます。またチームWARトップだったA・ゲレーロ選手やR・バルデス選手、ジョーダン選手が退団したことで6勝分が失われた現実も受け入れなければなりません。
野手のクオリティの差は特に顕著でありますが、個人的にその差を埋めてくれると期待しているのは
・平田
・高橋
・アルモンテ
の三選手です。
投手は全員に期待!(適当)
ジーや松坂がきっとやってくれるよ!(適当)
ついでに開幕戦の予想スタメンとWARの比較画像を作ってみました。これを参考に試合を見ていくといろいろ発見があるかも?
最後にドラゴンズの選手にエールを送って終わりたいと思います。
WARなんて所詮、過去の数値さ!
気にすんな!
絶対勝てる!
それでは本日はこの辺で。
ありがとうございました。